14年前の元日に、私の母が亡くなりました。故人を偲ぶ葬儀なら城東では当時老人ホームに入所していたのですが、ちょうど娘とお雑煮を食べている時、ホームから「お母さんの体調が急変して、市民病院に運ばれました」と電話が入りました。急いで病院に駆け付けたところ、大阪でシンプルに済ませてしまう葬儀の内容には処置室に寝かされていました。傍には、いつも母を世話してくださる介護士さんが付き添って、泣きながら母の名前を呼んでくれていました。母は結局手の施しようもなく亡くなり、大阪ではやって出来ない家族葬をと思っても娘と私は突然のことにただ茫然とするばかり。そんな中、その介護士さんは、てきぱきと車の手配や施設への連絡をしてくれました。
私は一人娘で、父は既に他界し実家も処分しているため、母が入所していた老人ホームでお葬式をしてもらうことになりました。家族葬を見直せたら大阪でもできると何をどうしていいか分からずにいる私を、施設の人たちは励ましながら葬儀の準備をしてくれて、翌1月2日にはお葬式が行われ、無事にお骨上げを済ませることもできました。大阪で直葬を行っている葬儀となると後で思えば、元日は役所やいろいろな所がお休みなのに、よくあそこまで手配して下さったと感謝の気持ちでいっぱいです。
また49日には、選ぶなら散骨業者を大阪でもお葬式を執り行って下さった住職さんにも大変お世話になりました。それまで全くご縁がなかったのに、母に素敵な戒名をつけて下さり、私たち遺族をいたわるような優しい言葉をかけて下さいました。母は、生前あまり幸せな人生ではなかったのですが、このようにたくさんの人たちに見送られて、きっと笑顔で天国に旅立って行ったと思います。