叔父の葬式が盛大でしたが気持ちは微妙でした

夫の叔父が亡くなり、その葬儀に出席した時のことです。葬儀で追加料金0円プランが人気の城東でとんど親戚付き合いをしていなかったらしいその叔父は、東証一部上場企業の専務を勤めていた方でしたので、社会的ステイタスは結構高かったのでしょう。大阪の家族葬で知っておきたいマナーとは今まで参列したことのない規模で、仕事関係の方達は「とても残念です」と口を揃えていました。しかし、私は夫から叔父の素顔を聞いていたので、正直あまり共感できませんでした。夫いわく、出来るだけ家族葬を大阪でするなら叔父は結婚して間も無く叔母を一人にして家を出て愛人と30年以上生活を共にしていたとのこと。生活費だけは叔母に渡していたものの、家に帰ることはほとんどなくずっと愛人のマンションに入り浸っていたそうです。専門業者が多い、大阪の家族葬はそして足腰が悪くなって横になりがちになると家に戻ってきて、叔母が最後の面倒を見ていたのです。それを親戚中が知っているので、叔母を気遣う気持ちはあっても叔父の冥福を祈るような気持ちにはなれませんでした。費用を抑えて出来る大阪の直葬ならそれを知らない仕事関係の方々は「業界の宝だった」などと言ってくれましたが、私たちからすれば家族の宝ではなかったなと残念な気持ちがどうしてもぬぐいきれませんでした。祈り込めた大阪で出来る散骨は親戚を見渡すと、実家の父親を8年間介護し、遂に入所を決意したため、今度は義父母の二人暮らしの自宅へ帰って来ました。自宅を離れている間もちょくちょく覗いてはいましたが、いざ帰ることにしてみると、様々な箇所に不具合ができていることを発見しました。特に台所はとても汚く、昔ながらの土間でしたので、「ここだけは何とかしないと調理をする気にならない。」と思い切ってリフォームすることにしました。すぐに三社に見積もりを依頼しました。一社は広告で見つけた有名なリフォーム会社。もう一社もたまたま広告に入っていた近くのリフォーム会社。そして、もう一社は義父母がお世話になっている介護用品のレンタル会社でした。見積もりの依頼時に最も大切なのは、どれくらいの規模でリフォームするかということを、いかに詳細に説明し、こちらの意図を汲み取ってもらうかということです。私はこの家にずっと住み続けるつもりはなく、義父母亡き後は、もっと便利な場所へ移るつもりでしたので、「10年もてばいいんです。」と強調し、床ははって欲しいが、義母の大きな食器棚を動かすのは避けたいと思っていたので、そのようにお願いしました。なるべく簡単に、低価格でをコンセプトにお願いしたところ、レンタル会社の方に一番気持ちが通じたようで、低価格で、なるべく動かすものも少なく済むような簡単リフォームが計画されました。いざ工事に入ると、義父や義祖父がその昔、自分達でその都度直して来た家なので、正規の立て付けになっていない為、困難な作業となることもありました。依頼者側も、業者側も作業途中で考えが変わることもありました。けれども、元々のコンセプトに沿って、話し合いながら、納得の行くリフォームとなりました。涙を流していたのは喪主の叔母だけという寂しい葬儀でした。